父になった唯一無二の天才
昨夜、布団の中でスマホを触っていると驚きのニュースが飛び込んできた。
あの日本を代表する国民的アイドルのおめでたニュースである。
そう、嵐の二宮和也だ。
活動休止直後の特大ニュース
二宮和也は2019年11月12日に一般女性(元フリーアナウンサーの伊藤綾子)と結婚を発表し、嵐の中では初の既婚者となった。そして2021年3月5日、そんな彼と奥様の間に生まれたのは元気な女の子だった。
実に幸せなことだ。
昨年末をもって、二宮の所属する嵐は活動休止。これからソロとして新しい船出に出るという良きタイミングだと私は思った。父になった二宮和也。俳優として邁進する中でこの経験はきっとプラスになるに違いない。丁度彼は、自身が主演を務めた映画「浅田家!」で第44回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞し、今月19日に授賞式を控えている。もし最優秀主演男優賞を受賞したら、2016年の第39回に続き、5年ぶり2回目の最優秀となる。(2015年公開映画「母と暮らせば」で受賞)もうここまでくると彼はただのアイドルではない。
日本を代表する一流俳優だ。
是非とも期待したい。
- 作者:中野量太
- 発売日: 2020/08/07
- メディア: 文庫
二宮和也の歩み
そんな二宮和也は、1996年にジャニーズ事務所に入所した。現在はジャニーズ事務所の副社長となった滝沢秀明を筆頭とした「ジャニーズjr.黄金期」の中、jr.人生を送った。そして3年後の1999年11月、後に国民的アイドルとなる「嵐」がメジャーデビュー。デビュー曲「A・RA・SHI」は90万枚を超える大ヒット曲となった。
そして二宮の役者人生の始まりは、TBSで放送された元旦ドラマ「天城越え」(1998年)という松本清張原作の作品だった。まだデビュー前だったが、14歳という若さで松本清張作品という大きな作品での俳優デビューを果たした。
その後、「熱血恋愛道」(日本テレビ)や「あぶない放課後」(テレビ朝日)といったジャニーズジュニア中心のドラマで主演を務め、順調に芝居経験を積んでいった。 2006年に渡辺謙主演「硫黄島からの手紙」でハリウッド作品にも出演したことは有名な話だ。その後も多くの主演ドラマ、映画で活躍を続けている。
心を動かされたニノ作品
ニノの出演作品(急に馴れ馴れしくなったが、ここからはイチ二宮ファンとして綴らせてもらう)で、個人的に特に好きなのは、2015年にTBSで放送されたドラマ「赤めだか」だ。落語家立川談志に弟子入りした立川談春のエッセイが原作となっており、談志役をビートたけし、そして談春をニノが演じた。アイドル二宮和也が本気で落語に取り組んでいる姿は最早芝居の域を超えて、本物の落語を聞いているように思えて、私も心を打たれたのを覚えている。落語家独特の流暢なしゃべり、間の開け方、しぐさが本物の落語家同然だった。
やはりこの人は天才だ。私はそう思った。
歌でも人を魅了する
ニノは歌い手としても最高だ。私は彼のソロ曲で好きな曲がある。
「それはやっぱり君でした」という曲だ。
2012年に発売された嵐のオリジナルアルバム「Popcorn」に収録されている。
ピアノの音色が印象的で、好意を抱く「君」へ向けて一途な思いをひたすら伝え続ける、そんな一曲だ。その一途な恋愛ソングをニノの優しい歌声で聴くのがもうたまらない。この曲はニノ自身が作詞をしており、こんなにも綺麗な言葉を並べられるのかと、正直心が癒された。
その他にも「虹」「20825日目の曲」「メリークリスマス」など、彼が手掛けた曲は多数存在する。是非とも聴いてみて欲しい。二宮和也の「歌い手」としてのセンスを感じていただきたい。
- アーティスト:嵐
- 発売日: 2012/10/31
- メディア: CD
「司会者」としての顔
ニノの天才ぶりは芝居や歌だけに留まらない。バラエティ番組のMCとしての顔だ。現在、「ニノさん」(日本テレビ)という番組が放送されている。嵐が活動休止した今でも番組は続いており、ニノの卓越した司会ぶりを堪能することができる。2017年にはNHK紅白歌合戦の白組司会者にも抜擢され、世間一般にもしっかりと認知されるようになったのではないだろうか。
どんな大物が相手でも物怖じすることなく切り込むこの技術はどこで手に入れたのだろうか。これは私の私見だが、幼いころから大きな作品に多く出演し、いろんな大物俳優と仕事をしてきたこと、それが今のニノの強みになっているのではないかなと感じる。
ジャニーズが生んだ天才は止まらない
たまに偉そうなことも言うが、なぜか嫌いになれない。むしろ、観ていて非常に面白い。それが二宮和也という男だ。役者として、時には激しく怒鳴り散らす熱血検察官、時には物静かで冷酷な外科医、そう思えば工事現場で働く家族思いなフリーター青年になったり、彼の演技力は青天井だ。そして歌い手としても、聴き手の心の奥にまで響くような曲を作り、それを自身の優しい歌声で届けてくれる。さらには司会者としても、常に番組を盛り上げ、トークを回し、饒舌なしゃべりで自分独自の世界観を作り上げる。
とにかく器用だ。彼に「弱点」などないのではないだろうか。私はそう思う。
ジャニーズの奇才、二宮和也の勢いは止まらない。
「父」となり、新たな武器を手に入れた彼は次にどんなエンターテイメントを見せてくれるのだろうか。ソロになった今、二宮和也が巻き起こす新たな「嵐」に目が離せない。
改めまして、
ニノ、おめでとう。
- アーティスト:嵐
- 発売日: 2020/07/29
- メディア: CD