A•SO•BI日和

日々の日常で感じたこと、趣味、経験について思いのままに綴っていく、自由なブログです。

10年。

 今、思うこと。

 

 

あの瞬間の私

 当時私は中学2年生だった。

 

 確かクラスでホームルームをやってた時だった。

 

 クラスの一人で私の幼馴染でもある子が突如発言した。

 

 「テレビの影が揺れてる・・・!」

 

 それは、当時教室に一台ずつ設置してあった液晶テレビの画面だった。画面に反射して映っている影(鏡のように反射している?)が揺れていると言い出したのだ。

 確かによく見ると小刻みに揺れているように見えた。

 

 それがまさか、日本を揺るがす大地震になろうとは、当時、クラスの誰も想像していなかっただろう。さすがの異変に気付いた担任の先生は、生徒たちをその場で待機させ、職員室へ向かった。暫くして先生が戻ってきた。

 「東北地方で大きな地震が起こったらしい。」

 クラス中が困惑した。その場でテレビをつけ、現実を目の当たりにした。

 10年前の今日、あの瞬間は今でも忘れない。

 

日本が好きになった

 私は、東北3県(岩手・福島・宮城)とは縁もゆかりもない。一度も行ったことがない。そして10年前のあの日まで、ほとんど東北という場所に関心はなかった。

 しかしあの地震が発生し、大きく揺れ、破壊される街津波が押し寄せる様子、それらをテレビなどで観て考え方が変わった。

 これから先何十年もこの国で生きていく人間の一人として、日本という国を大事にしよう。距離は離れていても、たとえ行ったことのない地域でも、同じ日本だ。

 

「東北魂」は本物だ

 自然の猛威は私たちの安らぎの場所を奪う。*1

 しかし、被災した人々は10年経った今もなお懸命に戦っている。復興へ向けて、東北がひとつになろうとしている。私たちはその様子をテレビなどを通して観てきた。そして勿論、テレビでは映っていないところでも戦い続けている。むしろ、映っていないところの方が多いだろう。

 私たちも生きなければならない。犠牲になった方々およそ18,000人。彼らの思いを胸に、生きる。日々、辛いこと、悲しいこと、沢山経験するだろう。

 でも、乗り越えよう。自分に負けない。

 10年前の経験は、被災者ではない私にも響くものがあった。人はここまでひとつになれるんだ。ひとつになることで乗り越えられない壁はない。それを強く感じた。

 

 被災者たちの姿をみて、逆に私たちが力をもらった。

 

音楽でエールを届ける

 今日、TBS系列で音楽の日 3.11」が生放送で放映されていた。私自身は最後の方しか観られなかったが、MISIAMr.Childrenのボーカル桜井和寿による「forgive」を観ることができた。この楽曲は、この日のために桜井和寿が作詞、小林武史が作曲を手掛けた一曲だ。この番組のテーマでもある「音楽の力で日本を元気に!」にピッタリな力強い楽曲で心を震わされた。

 この曲以外にも、ブルーインパルスの飛行をバックに「明日へ」を歌い上げたMISIA、8年ぶりに一夜限りの復活を果たしたFUNKY MONKEY BABYS、名場面で溢れていた。

 

 ・・・が、リアルタイムで観られなかったのが非常に惜しい。

 

www.tbs.co.jp

 

これから先の未来を生きる

 震災から10年が経ち、日本は大きく変わった。技術の進歩は勿論、何といっても新型コロナウイルスだ。私たちにとって史上最凶ともいえる敵が昨年から現れた。

 収束の目途も未だ経っておらず、この先どうなるのか誰にも分からない。

 しかし私たちは、こうして再びと真剣に向き合っている。性別や年代を問わず、誰もがこのウイルスと戦っているこの世の中で、いつの日かそれを乗り越えたとき、私たちはきっと一つも二つも大きく成長していることを心から願う。

 

 私たちは絶対に忘れない。

 

 10年前のあの経験を。

 

 そして、大切な命の尊さを。

 

あとひとつ

あとひとつ

 

*1:「to U」Bank Band(2006年)より